郷土博物舘は、昭和11年11月3日、当時の社団法人北見教育会が地方教育の振興と文化の発展をはかるべく、「北見郷土舘」として建設、開舘したもので、北海道で最も歴史の古い博物館のひとつです。独自の文化形態をもつモヨロ貝塚から発掘された出土品や江戸時代、文化年間に漁場が開設されてからの郷土資料等を展示しています。
網走市立郷土博物館のたたずまいは実に美しいです。赤いドーム型の屋根を持つ洋館。昭和11年に建てられたこの建物を設計したのは、田上義也です。彼は、アメリカの建築家F・ライトに師事し、関東大震災を機に来道。大正・昭和期を通じて、北海道の建築に深い影響を与えました。入館した正面では動物たちの集団が迎えてくれます。どこか昔懐かしい、時間がとまったような空間です。
<網走市立郷土博物館‐網走の自然>
オホーツクの自然に親しむことができます。日本列島の最北東端に位置する網走は、夏冬を通じて晴天が多く、北国としては、比較的に穏やかな気候にあります。この恵まれた自然のもとに育まれた多くの動物や植物を紹介しています。オホーツク海に棲息する海の動物たちトド、アザラシ、オットセイなど。海や湖、草原、森林、高山など、生育地ごとの特徴的な鳥類。北の森を代表する動物たちの、ヒグマ、工ゾシカ、キタキツネなど。網走周辺の主な植物。カラフトキリギリスなどの稀少な昆虫など、主に展示しています。
方文化の玄関口に残された“古代の歴史”をさぐることができます。万年以上前の旧石器時代にはじまり、本格的に人びとが生活を開始した縄文、続縄文、擦文、そしてオホーツク、アイヌ文化へとつづく、独特の古代の北方文化を紹介しています。旧石器文化・縄文文化・続縄文文化・擦文・オホーツク文化・アイヌ文化などの各時代の生活資料が展示品としてあります。明治以降、現代へとつながる“開拓の歴史”にふれることもできます。江戸から現代へとつづく網走の近代の歩みを紹介しています。網走への和人の入植は、江戸末期における近江商人藤野氏の漁場の設置にはじまり、その後、徐々に本州方面からの移住者が増えていきました。明治期の幹線道路の開設、大正期の鉄道、港湾整備によって、人口が急激に増え、現在の街並みがほぽこの時期に形づくられました。恵まれた自然のもと、水産業と農業、酪農業が中心的な産業となっています。展示資料としては、明治、大正期の公文書・藤野家の調度品・開拓期の農機具・漁業・林業資料・大正~昭和期の生活用具があります。